前置き ~ドラクエをこよなく愛する皆様へ~
「ドラクエをやりたい!」という時に一番悩む事といえば 「どのドラクエをやるか」 という事でしょう。 「本編」 いわゆるナンバリング作品だけでも初代~11までありますので、悩むのは当然です。実際、ドラクエ関連の話題でもその手の話題は多く、また盛り上がっております。
しかし、あまり考察が成されていないのが 「どのハードでやるか」 という点でありまして、最新作の 「11」やオンラインゲームの「10」 はともかく、過去作かつハードの多い1~5は特にこの傾向が顕著であります。
そこで今回、著者自身の経験及び調査に基づいて各作品各ハードにおける特徴を解説・評価し、おすすめハードを選定したいと思います。
筆:一ノ谷
🚩今作のチェックポイント
1. 今回はⅦ~Ⅸについて取り扱うという事でシリーズ最終回(暫定)となります。Ⅶ~Ⅺの最大の特徴と言えば、ロトシリーズとも天空シリーズとも繋がっているのかいないのかよくわからない独立した世界が多い点でしょう。また、Ⅶ以降はオリジナル版の対応ハードが任天堂製品でない作品が出てくるなど、再び時代の変化が訪れた事を教えてくれる作品群でもあります。
2. 番外編の内容は数が少なくなった分よりボリューミーに仕上げております。本文そっちのけでも楽しむ事ができるので、ぜひご覧下さい。
前提
- 基本的に書籍及び映像作品等を考慮した選定は行わない。ただし、評価に関してはこれに含まない。
- 海外生産版は評価・解説及び選定の対象としない。また、現在プレイ不可能なガラケー版も同様に扱う。
- 入手難易度、ゲーム性(ドラクエ的なもの)、ストーリー等に関する相違点等を考慮し、その上で、各作品毎に1つを個人的なオススメとして挙げる。
- ドラクエはそもそも古いゲームなので、その事を踏まえた評価、選定を行う。
以上を踏まえた上で、ぜひ見ていただ(期待)・・・・。
それではご覧あれ!
第七作 「ドラゴンクエストⅦ エデンの戦士たち」
【備考】
全体的にどこかのほほんとした独特の雰囲気が漂っている作品。主人公を始めとしたキャラクターデザインは特に他作品に比べて異質であるとされている。それもそのはずで、今作はストーリーの性質上主人公達は特に目的なく冒険を開始するため、他作品にあるようなどこか切羽詰まった感じや悲壮感・使命感等をパッと見では感じにくいのである。
しかし、ふたを開けてみれば、そんな漠然としたイメージを吹き飛ばしてくれる内容が展開される事になる。そのため非常に強烈な印象を持っているというプレイヤーも多く、比較的若い世代のドラクエファンにはこの作品がドラクエの入り口となったと語る人も多く存在する。
(本記事のための書き下ろし)
【粗筋】
平和で不自由のない楽園の孤島「グランエスタード島」。島外はどこまで行っても海が続くばかりで、世界にはこの島以外の土地はないものと考えられてきた。
漁師の息子である主人公(アルス)と同島の王国の王子「キーファ」、網元の娘「マリベル」は、島外れの遺跡で石板の破片を合わせると見た事もない土地へと到る事を発見する。最初は退屈な島での生活を抜け出して冒険ができると喜ぶ3人であったが、いくつもの土地を巡るうち、それらは何らかの理由で現代では姿を失った、同じ世界の別の土地の、はるか過去の時代である事が判明する。
そして、姿を失った世界の背後に何者かの暗躍を見た時、退屈しのぎから始まった冒険が、まさにその瞬間、失われた世界の姿を取り戻すという一個の使命となって彼らを待ち受けていた・・・・。
(本記事のための書き下ろし)
作品の特徴
システム
1. 馬車システム・ルイーダの酒場の廃止。
● 多数のパーティメンバーが登場するも、必要に応じて入脱する。
2. 転職システムにモンスター職及び職歴システムが登場。
● モンスター職に就く事でモンスターの特技が使用可能に。
● 職歴次第で様々な職歴技が使用可能に。
◉ 熟練度システムを前作Ⅵから引き続き搭載。
● これに合わせてか仲間モンスターシステムも完全に廃止された。
3. オリジナル版から会話システムを搭載。
● ハードの都合で記憶システムがオミットされたためと考えられる。
● リメイク版Ⅴ等の物と同じく主人公に対しての会話という形を取っている。
4. ルーラ・キメラの翼が屋外でしか使えない仕様に徹底。
5. 移民の町システムが登場。
6. 作戦の個別指示が初めて可能に。
7. 「じゅもん」及び「とくぎ」の下位コマンドとして「ダメージ」「かいふく」「そのた」が登場。
8. 麻痺による全滅判定が取られなくなった。
● 麻痺などの状態異常がターン経過によって回復するようになった為と考えられる。
9. モンスターパークが登場。
● 仲間モンスターシステムに変わるやりこみ要素として登場。
10. モンスター図鑑が初登場
等、天空シリーズのリメイクにあたってのお手本となった要素がここで生まれた。
音声・グラフィック
1. 質の良くなった画像に合わせて本棚等のオブジェクトが増加。しらみつぶしにアイテムを探す要素が本格化した。
2. 一部のイベントにて専用画面でのムービーが実行されるようになった。
等
ストーリー
1. 石板システムによる石板を集める事がストーリーを進める上での最重要目的である。
● 石板に関しての謎解き要素が含まれており、Ⅵ以上の難易度だと言われている。
2. 個人個人のストーリーの延長線上に本編ストーリーが成り立っているのがⅣ以来のドラクエであったが、それを町や地方単位にまで発展させた非常に中身の濃いストーリーが特徴。
● 中身が濃すぎるが故なのか、ドラクエ史上でも屈指の陰鬱さを誇るストーリーが随所ちりばめられている。
◉ 気分的な面でもストーリーを味わうためにもある程度腰を据えたプレイが推奨される。
入手・プレイ環境
1. Ⅸに次いで発売延期が多数行われた作品である。
● 当時のCMにも今度こその発売を祈願するといったものがあった。
◉ そのCMを打った後にも延期が発表されたので、結局願いは適わなかった事になる。
2. スマップが出演したCMも発売当時の人からすれば印象深いであろう。
● 以後スマップはⅩまで4作連続でCMに出演する事になる。
等
プレイステーション版 発売日:2000年8月26日
システム
1. 戦闘中にも会話機能を使用可能。
● 3回以上連続で話しかけるとそれだけで敵が攻撃を開始する事がある。
2. メモリーカードを利用した裏技『移民増殖技』が使用可能。
等
音声・グラフィック
1. 初の回転可能な3Dマッピングを搭載。
● 同時期の他のゲームに比べると質はあまり良くなかったとされている。
◉ 特許申請もされたほどの高速読み込みを実現させるため、使用できる色に制限がかかったが故である。
◎ 従来の作品ではストレージ容量に悩まされてきたわけであったが、結局メモリ容量に悩まされる事になった。
● 3Dはマッピングのみで、キャラクターや魔物はドットを使用している。
2. グラフィックの進化により斜め移動が可能に。
● PCキャラに関してはそれに合わせて斜め向きのグラフィックも用意された。
3. フォントの改良により漢字が増加。
4. 音源はすべて内蔵音源。そのため少々軽い音となっている。
等
ストーリー
1. 石板システムによる石板を集める事がストーリーを進める上での最重要目的である。
● 石板に関しての探索や謎解き要素が難しく、リメイク版に比べて圧倒的な難易度を誇る。
2. 戦闘中にも会話機能が使用可能。ストーリーに関わるほどではないが、細かな喜怒哀楽に関するセリフが聞けて面白い。
3. 文化庁メディア芸術祭にて大賞を授与されている。
● グラフィックからもわかるように、見てくれは決して良くないが、追及されたゲーム性やストーリー性はそれを補って余りあるとし、RPGの王道中の王道を行く作品として国からお墨付きを頂いている。
等等、噛めば噛むほど味の出るスルメゲーとしての評が高い。
入手・プレイ環境
1. 400万本超売れた大ヒット作。それ故中古・新品共に品数は豊富である。
● 価格は新品ならおおよそ7,000円、中古なら3,000円弱を目安に買うとなかなか質の良い物が手に入る。
2. フリーズの問題に関して名所・名場面があると言われる程に深刻。
● 他作品以上にこまめなセーブとフリーズを受け入れられるだけの忍耐力が必要。
◉ 廉価版であるアルティメットヒッツ版は幾つかのバグが修正されており、とりわけフリーズへの対策が施されている。
◎ PS版を中古で買う場合は対策がなされたアルティメットヒッツ版を強くお勧めする。
3. PSのゲームソフトではあるが、PSシリーズの最高傑作と言われているPS2がPSソフトに対応しているため環境を整える事は割かし容易。
● 液晶テレビでプレイする場合、ビデオ端子では画質がブラウン管テレビよりも悪くなってしまう点に注意。S端子やD端子を利用するとこの問題を回避できる。
● PS3にも互換性があるため、HDMI端子を使った高画質でのプレイが可能。
◉ ただし動作不良を起こす場合がある。
4. ごく稀にであるが、ファミコンなどの時代と同じく冒険の書が壊れる事がある。
● 破損がひどいとその冒険の書を消す事もできなくなる。
◉ 二次被害を避けるため、そのメモリーカードは処分したほうが良い。
等
ニンテンドー3DS版 発売日:2013年2月7日
システム
1. 人間の上級職で覚える呪文・特技は転職すると使えない仕様になった。
● Ⅸと同じく職業ごとの個性を重視した結果と思われる。
● 相対的なモンスター職の価値向上、一つの職業につきづつける必要性など制限がかかった事により戦略が一新された。
2. 職歴システムが削除。これに関する特技・呪文は通常の職業の特技として割り振られた。
● 戦略性ややりこみ要素が減少した。
● 有用な職歴技の中には習得が難しくなった物も存在する。
● ストーリー進行の妨げが無くなりテンポが良くなった。
3. すれちがい機能を搭載。
● 3DSのすれちがい機能はDSとは違うので、ハードの説明書を要参照。
● 四種のすれちがい石板が登場。この内ストーリー石板に関してはストーリーの項目にて述べる。
◉これらは破片ではなく一枚の石板として完成している。
◉ 前二種に関してはプレイ人口の減少した昨今ではすれちがいでの利用は難しい。
◉ 自作石板という自分で作った石板をすれちがいで配る事ができる。
◎ モンスターパークの機能を使って製作(入手)するため、中盤以降までストーリーが進んでいる必要がある。
◎ クリアしなければ配布できない・難易度に応じたレベルが存在する等、システムはⅨにおける宝の地図的な要素が多い。
◉ 固定移民からもらえる石板が存在し、クリアする事によって配布可能となる。
◎ おそらく一番最初に入手できる・レベルが存在しない等の理由からか難易度は簡単。すれちがい石板の機能を紹介するために存在するような扱いである。
◉ トクベツな石板。配布する事のできない配信限定入手の石板
◎ 期間や地域などに制限が存在する物が多かったが、2013年11月から配信期限や地域制限のない仕様に変更されほぼ全ての石板が入手可能。
◎ 配信限定のモンスターや貴重なアイテムが登場する等、ダンジョンの内容はⅨの宝の地図に近い。
4. 石板レーダーが登場。石板探しが容易に。
● フォーリッシュ地方の占い師が不要になり削除された。
5. モンスターパークや移民の町にすれちがい石板が関与するシステムが生まれた。
6. 中断機能が搭載された。
7. 一部の特技・呪文が調整。
● 悪名高きヘルクラウダーが、若干ながら強化されている。
8. モンスタースタンプ及び福引きがミニゲームとして登場。
9. 既存のミニゲームのルールが若干変更。
10. 小さなメダルはアイテムではなくステータス扱いに変更。
11. 戦闘中のコマンドが変更。
● 話すが消滅。戦闘中での会話機能が失われた。
● 装備が道具に統合。扱いやすくなっている。
● 逃げるが追加。ただし、個人逃げは出来ない仕様となっている。
12. ツボやタル等の物を持ちあげるシステムが消滅。
等
音声・グラフィック
1. シンボルエンカウント方式に変更。
2. マップのみならずキャラクターやモンスターも3D化された。
3. フィールドや町・ダンジョン等では常に下画面にマップが表示されるように。
4. Ⅷ以降の作品と同じく戦闘画面にPCが映り込むようになった。
● 視点変更は少なめ。テンポを重視した結果か。
5. モンスター職は極めなくとも外見が変更されるようになった。
6. メモリ容量が足りていないのか、演出によっては時折処理落ちする事がある。
7. BGMは都響によるオーケストラ音源。迫力のある力強い物となっている。
等
ストーリー
1. ストーリー石板が登場。これは配信限定な為すれちがう必要はない
● サイドストーリーを見る事ができる石板。ストーリー重視派からすれば、ある意味では最も重要な大目玉の要素と言える。
2. プロローグの舞台が変更。それに合わせて特定のBGMが削除された。
● 合わせて内容も変更され、冒険開始までに要する時間が全体的に短くなっている。
3. 冒頭における謎解き要素が大幅に消滅。
● 謎の遺跡の構造自体が大幅に変化したためである。
◉ 七色の入り江が遺跡を通ってでしか行けなくなっており、ホンダラが「すごい聖水」を入手した経緯について謎が深まった。
4. 戦歴にてこれまでの粗筋が読めるように。
5. 一部の動作がイベントとして自動化され簡単になった。
6. 東日本大震災に配慮してか、つなみや水害に関する描写や要素が変更・削除されている。
● 同様に差別的表現などへの配慮の結果か一部のセリフが削除・変更されている。
7. 裏ダンジョンでのセリフが新たに追加。
8. 石板の置かれている場所がわかりやすく変更された。
● 単純に分かりやすい場所に置かれるようになったり、物を持ちあげたりする等の手順が省略された。
◉ にもかかわらず、呪文『レミラーマ』の仕様が何故か変わっていない。
等、全体的に内容削減・難易度低下が図られている。
入手・プレイ環境
1. 3DSは現行現役のハードなのでハードそのものの値段は高い。中古でも1万前後はするのではなかろうか。
2. ソフトはさほど高額ではない。中古ならば2,000円を切る物もある。
3. 当然2DSでもプレイ可能。
等
アプリ版 発売日:2015年9月17日
システム
1. ランダムエンカウント方式に回帰。
● エンカウント対策用の特技「しのびあし」が復活していない。
2. すれちがい機能が廃止。合わせてすれちがい石板は「モンスター石板」に名称変更。
3. 一部の配信石板の石板そのものの名称が変更。
4. 他作品のアプリ版と違い特に移動パッドは無い。ドラッグによって移動させる。
5. オートセーブ機能を搭載。
6. クラウド上にバックアップを取るクラウドセーブ機能を搭載。
7. 石板の一斉設置・一斉廃棄など効率化が図られている。
等
音声・グラフィック
1. グラフィックはスマホの解析度と相まってより高まっている。
● 視点変更に関してやや強化されており、テンポの良さは3DS版ほどではない。
2. 音源はシンセサイザー音源となった。
● 少々迫力が失われたが、3DS版にはない聞きやすさや安定感がある。
等
入手・プレイ環境
1. スマートフォン向けアプリという事もありクレジットカードがあれば今すぐにでもプレイ可能。
● インストール料金は1,800円。無形のものに対して高いとみるか安いとみるかは人それぞれ。
● 対応OSはiOS7.0以降iPhone、iPad、および iPodtouchに対応。
2. ipad等でプレイすると戦闘中のステータスウィンドウが隠れるといった問題点がある。
3. アプリ版ドラクエの中で最も容量が膨大。それなりに余裕がないとインストールできない。
4. 通信速度制限によってプレイに支障が出るのが難点。こういった点はアプリ版最大の問題と言えるだろう。
等
総括
以上を踏まえて個人的にお勧めするのは・・・・
アプリ版である
戦闘中の会話を楽しむ事ができない点はアプリ版の難点であるが、PS版もストーリー石板の内容を楽しむ事ができない問題があり、どっこいどっこいであるとは判断した。
また、様々な配慮からセリフが大幅に変更・消去されて本来のセリフを楽しむ事ができないといった問題や、内容が簡略化され難易度が低下した事への不満点。腰を据えたプレイが推奨されるⅦを速度制限のかかるアプリ版でじっくりプレイできるのか等といった問題点もある。
ただ、難易度に関してPS版は難しすぎるといった声が多く、またグラフィックの進化はアプリ版が著しく見応えがある。そこで一般的な観点からは僅差ながらもアプリ版のほうが良いのではないかという判断に至った。
当然、難易度の高さやプレイ時間の長さを十分覚悟した上。つまり、腰を据えてプレイしたいという人ならばPS版が良いだろう。ただし、その際はフリーズの問題が(ある程度)解消されたアルティメットヒッツ版を推奨する。
3DS版もアプリ版と同じ問題を抱えているが、加えてすれ違い機能の享受が現在非常に受けにくいという点もこれに加わる。3DS版よりは、すれちがい通信の問題を解消したうえでその他の諸要素を進化させたアプリ版のほうがプレイするに足るとここでは判断した。
番外編 小説 発売:2001日年4月3日
全3巻。小説版ドラクエとしては最後の作品となる。原作ゲームの段階からストーリーの細かな描写が成されるようになったため、ドラマCDや小説などで新たに原作に沿ったストーリー展開をする意義が薄れたためと考えられる。
一応新書版が出てはいるが、元の小説から新書版の発表まで3年程度しかたっていないため必要があったのかは疑問。ただ新品が手に入りやすくなったという点は良き哉。
作者はⅥまでの久美沙織にに代わって土門弘幸。イラストはいのまたむつみ。新書版は鳥居大介である。イラストに関しては新書版のほうが作風にあっていると人気。
この作品も前作同様オリジナル要素が強い作品となっているが、この作品に関しては要素追加されたというよりも、原作ゲームの内容を端折るといった形で原作との差異が生じている部分が多い。だが追加された要素も多く、その点が受け入れられないという話も良く聞く。
小説 ドラゴンクエストVII 1少年、世界を開き (GAME NOVELS)
番外編 ドラゴンクエストモンスターズ キャラバンハート 発売日:2003年3月29日
モンスターズシリーズの第3作目に当たる作品。対応ハードはゲームボーイアドバンス以上の機種である。
(前略)
ロトシリーズにはほぼ関係ないと言われている「ドラゴンクエストⅦエデンの戦士たち」の登場人物「キーファ」の少年時代を描いた作品である。しかし、Ⅶのストーリーの性質上あながちあり得ない話でもない・・・?
ドラゴンクエストモンスターズ キャラバンハートの舞台は「II」から遥か長い年月が経った世界であるとされている。「Ⅱ」のロトの子孫たちも世界(アレフガルド)の創造者である精霊ルビスも消息不明になったとされており、かつてのロト伝説は人々の記憶からほとんど忘れ去られている。また、サマルトリア以外の諸王国は崩壊しておりその名残が見られるだけである。地形も多少変わっており、アレフガルドに至っては海の底に沈没しているが、後に復活する。
(「雑事行1 ドラゴンクエストシリーズの時系列をまとめてみた」より抜粋)
公式からは割と明確に正史であるとの扱いを受けているが、やはり後付け作品という事であまり重んじられる事は無い。だがそれでも、公式認定の作品であるだけに他の外伝作品に比べると尊重はされている。
番外編 漫画 「ドラゴンクエスト エデンの戦士たち」 連載日:2001年2月~06年1月
ロト紋でお馴染みの藤原カムイの漫画。単行本は全14巻。当然主人公の名前はデフォルトネームであり、自身の過去作の主人公の名前でもある「アルス」である。
一応Ⅶの外伝作品ではあるのだが、オリジナルの要素が強すぎてドラクエのストーリー関連の考察でまじめに取り上げられる事は無い・・・・のだが、どうにもそれに半端な影響を受けたと考えられる考察が時折みられ、周囲から顰蹙を買うというのがおなじみの光景。
だが、そのオリジナル要素がうまい具合にダシの役割をしておりゲーム版にはない面白みがあるとされ、作品そのものの評価は高い。ただ、やはり批判も激しく、批判に疲れた旨の発言をして第一部完結と共に連載終了。最終的なストーリーは自身で補完するしかないのが惜しまれる。
吉崎観音の『ドラゴンクエストモンスターズ+』と同様に連載再開が望まれている作品であるが、そちらと違ってこちらは作者的にも「終わった漫画」なのだそうだ。
第八作 「ドラゴンクエストⅧ 空と海と大地と呪われし姫君」
【備考】
ハードがPS2に移ったという事でフィールド・キャラクター&モンスター・イベント。つまりグラフィックの全てが遂に等身大で完全3D化された初の作品。少々長ったらしいサブタイトルもその点を十分に強調したかったが故と考えられる。
最も冒険の雰囲気が味わえる作品として人気が高く、戦闘面の演出などもPCが移りこむという初めての試みもあって人気を博した。反面マップや町・ダンジョンの作りこみが具合が高くなり、非常に迷いやすく移動に相当な時間がかかる点が指摘されている。
(本記事のための書き下ろし)
【粗筋】
緑の大国トロデーンの王城は、道化師ドルマゲスの放った呪いによりたった一夜にして全てをイバラに変えられて滅亡した。王城の兵士だった主人公は、運よく姿を変えられただけで済んだ国王と幼馴染の姫、道中子分として加わった元山賊のヤンガスと共に呪いを解くべくドルマゲスを追う旅を続ける。
ドルマゲスは各地で意味ありげな殺人を繰り返しており、一時はその凶行を目の前にしながら止める事もできず取り逃がしてしまう。ただ、大切な人を殺された恨みから旅に加わった新たな仲間二人と共に、一行は西の大陸の奥地にてついにドルマゲスを討ち果たしたのであった。しかし、王や姫に掛けられた呪いは解けず、仲間の魔法使いも姿を消してしまう。どうやら主人公たちの旅はまだ終わったわけでは無かったようだ・・・・。
(本記事のための書き下ろし)
作品の特徴
システム
1. 転職のシステムを完全に撤廃。
2. スキルシステムが初登場。これ以後固定システムとなる。
● 武器毎の特技が多数を占めるようになり、特技システムが強化される形に。
◉ どの武器を扱うか、扱えるかという点がキャラ毎の最大の特徴となった。
3. 錬金システムが初登場。これ以後固定システムとなる。
● 合わせてアイテムの種類が大幅追加。素材専用アイテムも存在する。
4. 一部のアイテムに売値変動システムを採用。
● 現実における意味での錬金術対策となっている。
5. パーティメンバ―の最大数に合わせてPCの総数も4人までとされた。
● よって戦闘における戦略性や自由度は減少している。
● 合わせて馬車・ルイーダの酒場・入れ替えシステムが廃止。
◉ 並び替えシステムは存在する。
● よって戦闘に参加しないPCは基本的に存在しない。
● 3DS版のリメイクはこの限りではない。
6. スカウトモンスターシステムとして限定的に仲間モンスターシステムが復活。
● NPCなので指示は出来ない。また、レベルの概念も存在しない。
7. 時間経過システムが復活。
● 屋外ならば町の中でも時間経過するようになった。
● 時間に応じて出現するモンスターが変化するようになった。
◉ 地形によっても出現するモンスターが変化するようになった。
● 宿屋に「休む」が追加。HPやMPを回復したうえで時間を昼から夜に変更する事ができる。
◉ ラナルータや闇のランプなど時間を変える呪文や道具は復活していない。
8. 全モンスターに系統が設定。耐性に関与するようになった。
9. テンションシステムが初登場。戦闘中のコマンドに出現する。
● 特技「きあいため」が削除。他、テンションにまつわる特技が新登場。
10. 攻撃呪文の威力がステータス「かしこさ」で変動するように。
11. コマンド「おどかす」が登場。
● 弱い敵を脅かして逃亡させる。
● 裏技「眠り脅し」が使用可能。
等多数
音声・グラフィック
1. アニメ(主にドラゴンボール)や実際の挙動を多大に意識した、徹底的な動作研究の賜物であるキャラクター動作が特徴的。
● 事実上鳥山明氏の絵がそのまま動くという形になっている。
◉ かめはめ波そっくりの動作をするモンスターも存在する等、動作一つ一つを見ても面白い。
◉ 海外版の人気はそれに裏打ちされている。
2. フィールドやダンジョンを含めて回転可能な3D化が成された事によりマップ全体が巨大化・複雑化。
● フィールドおよびダンジョンではコンパスが常時表示されるようになった。
● マップ上ではキャラクターの向いている方向が表示されるようになった。
● オブジェクトとして表式が出現。ある程度の道を教えてくれるようになった。
● ダンジョン内にダンジョンの地図がアイテムとして登場。
◉ 探索して入手する必要がある場合がほとんどである。
3. スカウトモンスター限定で初めてシンボルエンカウントを用いた。
● 接触の仕方が先制を取る取られるに関与する。
● 3DS版では完全シンボルエンカウントに移行。
4. 一部の装備が戦闘中・移動中の外見に反映されるようになった。
5. 戦闘中は常時モンスターは動作を行うようになった。
● コマンド入力待機状態では踊ったり武器を構え直したり等特別な動作を見せる。
6. フィールド上では先頭のキャラクターだけが表示される形式に変更された。
● お仲間をぞろぞろと引き連れて・・・・といった光景は見られない。
7. 立ち止まるという表現が出現。
● 従来のような足踏みはしなくなり、時間が経つと腕を組む等の動作をするようになった。
8. 歩行と走行の区別が明確になされるようになった。
● よって今作から主人公達は常に走って移動するスタミナお化けと化した。
9. ダンジョンのみならずフィールド上にも宝箱が置かれるようになった。
● ダンジョンと同じく隅々までの探索でこれを発見できる。
10. 会話機能は専用画面となり、話したい相手をピンポイントに選ぶ方式になった。
● 選択すれば何度でも会話ができ、何もしゃべらなくなる事はなくなった。
◉ ヒントであったり、あらすじの役割を強く担うようになった為であると考えられる。
● 前作同様他のキャラのセリフに対するコメントという形で、連座して複数のキャラがしゃべる事がある。
等
ストーリー
1. 全キャラクターがストーリー上加入必須となっている。
● 加入させない。パーティから離脱させるといった事は基本的に不可能。
◉ 名前に関しても固定。命名神も登場しない。
等
プレイステーション2版 発売日:2004年11月27日
システム
1. スカウトモンスター限定で初めてシンボルエンカウントを用いた。
2. パーティメンバ―の最大数に合わせてPCの総数も4人までとされた。
● よって戦闘における戦略性や自由度は減少している。
3. 世界地図はアイテム扱い。よって当初は所持していない。
等
音声・グラフィック
1. フィールド上などでは方角を示すコンパスがある。
2. 風の音や馬車の軋み。武器を抜くときの鞘走りや金属音。飛ぶ蝶や小鳥、影の形など、グラフィックや音声面で非常に作りこまれた描写が多数ある。
3. 音源は内部音源とシンセサイザー音源を使用。
等
入手・プレイ環境
1. PS2自体は大ヒット商品だっただけに、小型化された新型も含めると相当数流通している。
● 持っているという人や知人から借りるなどできる可能性が高い。
● 中古でも3,000円しない物もある。
● 初期型のPS3(20GBと60GB)はPS2ソフトに対応しているためプレイ可能。
◉ HDMI端子を用いた高画質下でのプレイが可能。
◉ ダウンロード版も存在するが、そちらはいずれのタイプでもプレイ可能。
2. 新品ではPS2ソフトとしてはそれなりの値段がしたが、現在は2,000円前後で中古ならば求める事ができる。
ストーリー
1. エンディングに関しては、隠し要素を含めて2パターンが用意されている。
等
アプリ版 発売日:2013年12月12日
システム
1. 引き続きPCの総数は4人までとされた。
● よって戦闘における戦略性や自由度は変化なし。
2. オートラン機能を独自搭載。
3. 1ゴールド単位でゴールドを預金可能なシステムを独自搭載。
4. 教会からおつげが削除。ステータスに機能として移植された。
5. 作戦「めいれいさせろ」が削除。
● 毎ターンごとに行動を指示するか、作戦を指示して行動を任せるという形式に変更。
6. 初期段階から錬金釜の待ち時間が存在しない。
7. アクションアイコンが追加。
● タップして調査が可能。
8. スキルポイントの保持が可能に。
9. ルーラや乗り物を素早く使えるショートカットが新登場。
等
音声・グラフィック
1. 一部のキャラクターに関してデザインが変更された。
2. スマホによる高解像度によりキャラの描写がより鮮明に。
● イベントシーンに関してはPS2版の移植であるため質が落ちる。
3. フォントが変更された。
4. 風の音、飛び回る蝶など細部の演出が消滅。
5. シンセサイザー音源へと変更された。
6. 移動中のコンパスの表示が消滅。
7. 地図を表示したまま移動する事が可能になった。
8. 視点が変更され、やや高く遠い位置から見下ろせるようになった。
● 全体を見渡しやすくなり迷いにくくなった。
等
ストーリー
1. 戦歴におけるトロデのコメントが削除。
2. 竜の試練のクリア報酬が一部変更。
● 具体的には超錬金釜に関する報酬が変更された。
3. 錬金の問題への対策として一部のアイテムの入手可能総数が増加。
4. 錬金の問題への対策として錬金レシピが追加された。
等
入手・プレイ環境
1. クレジットカードがあれば今すぐにでもプレイ可能。
● インストール料金は2,800円。
● 対応OSはiOS 6.0以降。iPhone 4S以降。iPad 2以降。Android 4.0以上。
2. 通信速度制限などで思ったように遊べないといった欠点がある。
等
ニンテンドー3DS版 発売日:2015年8月27日
システム
1. PCの総数が6人に増加された。
● よって戦闘における戦略性や自由度は上昇している。
● 合わせていれかえシステムが復活
● 本作にも馬車は登場するが、天空シリーズの馬車システムとは似て非なるシステムである。
◉ 馬車が入れないダンジョンだろうと、ちゃんと馬車組にも経験値が入る。
2. めいれいさせろが復活。
3. オートラン機能を削除。
4. 最初から世界地図を所持。
5. 初期段階から錬金釜の待ち時間が存在しない。
6. 戦闘スピードに関して1.5倍速で行えるようになった。
● 戦闘のテンポの遅さが問題視されていた事への対応か。
7. スカウトモンスターシステムにおける「チーム呼び」の効果時間が強化された。
8. 完全シンボルエンカウントに変更された。
● 視点を変更するとその場にいるモンスターが変化する。
● これに合わせてスカウトモンスターは上部に目印が付くようになった。
◉ 行動も変化しており、一点に留まるといった事はしなくなっている。
● ダンジョンなどのマップがシンボルエンカウントを想定して作られたものでは無いため、モンスターがひしめき合っているような状態になってしまいどうにもやりづらい。
● メタルキングを始めとした一部のモンスターの出現率が増加している。
9. Ⅸに影響を受けてか青い宝箱が登場。紫の物も存在する。
10. すれちがい要素としてⅩから取り入れた写真機能を搭載。写真クエストなども登場した。
● 写真クエストなどに関連したポストカードを使った交流ができる。
◉ 「イイね」を押す事ができるが、これにもすれちがい通信を用いるため両者が一定時間その場にとどまるような環境でなければ押すヒマなどない。
◎ このような点から他作品に比べると機能としての重要度は低いため、あってもなくても気にならないか。
等
音声・グラフィック
1. 画質はスマホ・PS2よりも劣化。
2. 全編フルボイスとなった。
● それまでと同じく「ポポポ」等のSEにも切り替え可能。
3. 一部の効果音が復活。
4. 一部を除きBGMは都響によるオーケストラ音源となった。
等
ストーリー
1. アプリ版同様更なる裏ダンジョンが追加。
● 専用のモンスターも登場する等やりこみ要素が増加している。
2. 竜の試練のクリア報酬がさらに一部変更。
3. 戦歴におけるトロデのコメントが復活。
4. 第三・第四のエンディングが登場。
● なんとゼシカと結婚できるようになった。
5. PCの追加に伴い会話機能におけるセリフが増加。
6. 過去回想のイベントが追加。
7. ダンジョン及びボスが追加。またそれに関するセリフも追加。
8. 錬金レシピの表記法が変更
9. モンスターバトルロードにSSランクが登場。
等
入手・プレイ環境
1. 冒険の書の総数が2つに減少。
2. プレイ人口の減少に伴うすれちがい通信の困難さが問題。
● ただ、楽しめる要素が少ないのであまりなくても困らないか。
等
総括
以上を踏まえて個人的にお勧めするのは・・・・
アプリ版である
広大かつ完全3Dのフィールドが売りの今作であるが、3DS版のリメイクはどうにもテンポや効率ばかりが重視されて本来の目玉を見失っている節がある。また、シンボルエンカウントに変更された事に関しての無理やり感が否めない。PS2版は画質、効果音などの演出はそれなりの物であるのだが、如何せんテンポが悪く少々気になる所である。
そういった点で見ると、アプリ版はPS2版よりも画質が上がっている上にテンポも程よく調整できており優秀。ただ、音声関係での演出が3バージョンの中で最も悪い点や、3DS版での追加ストーリーを楽しめないという残念な点もある。
やりこみ要素を求めるなら3DS。基本に忠実で安定した表現と演出を求めるならPS2。テンポの良さと演出の安定感を両立させたいならばアプリ版といった風に分かれるのであろうか。ただ、ここではバランスを取ると言う意味で無難なアプリ版をお勧めしたい。

番外編 ドラゴンクエスト 少年ヤンガスと不思議なダンジョン 発売日:2006年4月20日
不思議なダンジョンシリーズの一環として出された作品。ただ、題名からもわかる通り今回の主人公はⅧの登場人物である元山賊「ヤンガス」の少年時代である。
ストーリーに関しては女盗賊ゲルダとの関係が描かれるなどファンにとっては中々に嬉しい仕上がりとなっているのだが、如何せん本編との矛盾点や疑問が多く残っており本編とくっつけて考えられる事はあまりない。
中身としてはトルネコの不思議なダンジョンシリーズにモンスターズの配合システムを持ち込んだ形となっており、とっ捕まえたモンスターを配合するなりなんなりして強化しつつ自身も工夫を凝らして何とか死なないように、そしてあわよくば良いアイテムを入手しつつ最下層を目指す形となる。
ナレーションをドラゴンボールのナレーターとしても知られている八奈見乗児が担当しているためどこかほっこりとした雰囲気が出ており、陰鬱とまではいかないまでも物悲しい雰囲気の漂うⅧ本編と比べると全体的に平和である。
BGMのほとんどは主人公のテーマ曲を様々にアレンジして使用するという伝統にのっとっている。この作品ではヤンガスのテーマ曲的扱いを受けている「そうだあの時は・・・」がアレンジされている。
第九作 「ドラゴンクエストⅨ 星空の守り人」
【備考】
ドラクエナンバリングのオリジナルで初めて携帯機での発売が行われた作品。リメイク版ではGB等の携帯機から発売された事があったが、今作ではオリジナル版からDSでの発売という事でさまざまに議論された。Ⅶと同じくたびたび発売が延期され、その事はスマップが出演したCMでも言及されていた。
今作最大の目玉は通信を用いた多プレイヤーとのマルチプレイであり、特にすれ違い通信に関してはギネスブックにも記載されるなど人気を呼び、FC版Ⅲ以来の社会現象を引き起こした。
(本記事のための書き下ろし)
【粗筋】
そこは天界と人間界の間にある天使界。神に仕える天使達は人間の感謝の気持ちの表れである「星のオーラ」を集め、それによって結実する「女神の果実」を神にささげる事を使命として、世代の交代を繰り返しつつ数千年以上にもわたって暮らしてきた。
小さな村の新米守護天使である主人公は、師と仰ぐ天使の助けもありその職務を果たし、さらにはその働きによりついに女神の果実の結実と天使たちを神の元へと導く箱舟がはるか天界より舞い降りる様をお目にかける事ができたのであった。
しかし、直後地上より放たれた怪光線が天を打ち、主人公は天の箱舟ともども地上へと落ちてしまったのであった。
(本記事のための書き下ろし)
作品の特徴
システム
1. 冒険の書が一つに減少。
● 複数のデータを保持したいならばデータの複製が必要になる。

パソコンなどにデータを移してバックアップを取るツール。
2. 中断機能を搭載。
● 中断データは一度再開すると消滅するので、一度再開するともう一度再開する事は出来ない。
3. 画面を閉じてスリープモードにする事が可能。
3. Wi-Fiネットワーク通信が可能に。運営からの配信を受ける事ができた。
● 一部の装備品・クエストの入手はこれを行う事が必須である。
◉ 現状このサービスは終了している。そのため機能的には死んだと見ていいだろう。
4. 4人までの無線マルチプレイが可能。お互いの冒険の書に行き来できる。
● ストーリー上本来1つ限りのアイテムを複数入手できたりする。
5. すれちがい通信機能を搭載。宝の地図の譲渡やプロフィールを交換できる。
● 魔王の地図も登場。バトル終了後に受け取る経験値を授与する事で地図のレベルを上げる事ができる。
6. クエストシステムが登場。達成する事で様々な報酬を受け取る事ができる。
● ストーリーに関与するストーリークエストも存在する。
● Wi-Fiネットワーク通信によってのみ受けられるようになる配信クエストも存在する。
7. 称号がコレクション要素として再登場。
● 存在感は非常に大きく、これが関与するクエストも存在する。
● すれちがい通信において、自身の肩書として名乗る事も可能
8. 錬金システムがⅧから改良されて登場。
● 同種のアイテムの大量生成が可能。
● 待ち時間が無しに。
● 錬金できる場所が固定に。
● 大成功のシステムが登場。最上級の装備品はレシピ以上の装備品になる事がある。
9. ルイーダの酒場およびⅢ以来のキャラクターメイキングシステムが登場。
● Ⅲ以上に細かくメイキングできる。
● 合わせて会話機能は廃止された。
◉ 代わってあらすじ確認機能を搭載。攻略のヒントとなる。
10. 「剣」や「ヤリ」等、装備品にも系統が付与。一部を除き耐性に関与するようになった。
● 一部を除き、装備品の系統に関してアイテム「秘伝書(装備品)」が登場。
◉ 所持しているPCに特殊な効果を付与する。
11. スキルシステムが改良されて引き続き登場。職業システムも関与する。
● 各PC独自のスキルは廃止。代わって職業独自のスキルが登場。
● スキルポイントを振らない。つまり蓄積が可能になった。
◉ また、振り分けていないスキルポイントは全職業に持ち越し可能となった。
12. 職業システムが刷新されて登場。スキルシステムも関与するようになった。
● 熟練度システム・職歴技は撤廃されている。
◉ また、上級職に付く事に関して下級職は関与しないシステムに変更されている。
◎ 特定のクエストをクリアする事によって上級職への転職が可能になる。
● 職業がステータスの成長率に関与するようになった。
◉ キャラクターメイキングシステムの採用による影響と思われる。
◉ 職業毎の長所短所が強調され、それらがより特徴的になった。
● レベルの継続も廃止。職業ごとにレベルが設定されるようになった。
◉ 種によって上昇したステータスに関してもその職業限定となる。
● 職業によって装備できる装備品の系統に制限がかかるようになった。
◉ 各PCは装備品の系統ごとにスキルを極める事により、制限を解除できる。
● 呪文は職業固有能力となっている。一方スキルによって得た特技は継続される。
● 職業ごとにアイテム「秘伝書(職業)」が登場。
◉ 所持しているPCに特殊な効果を付与する。
● 転生システムが初登場。
◉ スキルを継続したまま、職をレベル1からやり直す事でスキルポイントを再度入手できる。
13. 全アイテムにレア度が採用。
● 星1以上のものは他のプレイヤーに譲渡する事ができない。
14. 装備品と道具が別枠に変更。
15. よろいの区分が、からだ(上)・からだ(下)ウデ・足に細分化。
16. しぐさが登場。フィールド上で先頭のキャラに特定の行動をさせる事が可能に。
17. 時間経過システムが改変されて登場。
● Ⅴと同様町では屋外でも時間が経過しないようになった。
18. シンボルエンカウントが全面的に採用。
● Ⅷ同様、接触の仕方が先制を取る取られるに関与する。
19. 属性が関与するダメージが属性ダメージ倍率制となり明確になった。
20. 経験値分配システムを採用。
● 獲得した経験値を全員で山分けする。
◉ Ⅲの物とは違い、山分けした経験値がPCのレベルに応じてさらに変化する。
21. 一部のステータスに関して改変がある。
● かしこさが廃止。代わって「こうげき魔力」と「かいふく魔力」が登場。
◉ かしこさのたねがオミット。代わって「しんこうのたね」と「まりょくのたね」が登場。
◉ 攻撃魔法の効果はこうげき魔力に。回復魔法の効果はかいふく魔力に依存する。
● ステータスに「きようさ」が登場。会心率に関与する。
◉ アイテム「きようさのたね」で能力上昇が可能。
◉ 「みりょく」が登場。ファッション関係のステータスと実利を兼ねる。
◎ 戦闘中に見とれて1ターン休みになる事がある。
◉ 「おしゃれさ」等のファッション関係のステータスが登場。クエストや称号にこれらが関与するものがある。
◎ Ⅶまでの「かっこよさ」に関する要素に近いものがある。
22. 一部のコマンドが変更。
● 「おどかす」が削除。
◉ おどかすと同様の特技「みのがす」が登場。
● 「しらべる」が登場。
◉ 敵にかかっているバフやデバフを調べる事ができる。
● コマンドから「テンション」が消滅。
◉ テンションは特技「ためる」に変化。テンションシステムに関してはそのまま維持。
◎ Ⅶまでの「ちからため」にテンションシステムを付与した形になっている。
23. コンボシステムが登場
● 同じ対象に連続して同じ行動をとると、その回数によってダメージが増加する。
◉ 相手のターンやほかの行動を挟むとリセットされる。
24. 呪文のクリティカル要素として「ぼうそう」が登場。
● ぼうそう率も出現。
25. 盾ガードおよび盾ガード率が新登場。
26. 一部の作戦が変更。
● 作戦「じゅもんつかうな」が「MPつかうな」に変更。
● 「テンションためろ」が廃止。「いろいろやろうぜ」が復活
27. ひっさつシステムが登場。ひっさつ状態になると、職業ごとに特殊なひっさつ技が使えるようになる。
等
音声・グラフィック
1. 二種類のアニメーションが採用。
● 通常のイベントにはトゥーンレンダリングを利用したマッピングと同じタイプの物が使用される。
● タイトル画面および、ごく一部のストーリーには、イラスト風のリアルなアニメーション動画を採用。
2. リアルな描写は前作よりはオミットされている。
3. 上下方向への視点変更は基本的にできない。
● しぐさを利用するときにPCがズームされる以外は、基本的にアニメーションでしか上方向は拝めない。
4. キャラクターの描写に関してトゥーンレンダリングとドット部分が使い分けられている。
● Ⅷからの発展というよりはⅦからの発展といったほうがグラフィック的にはしっくりくる。
5. 装飾品を除いたすべての装備品が、常時外見に反映される。
6. Ⅳ以来となる序曲のイントロの改変が行われた。
● 序曲のみオーケストラ音源を採用している。
◉ その他のBGMは内臓音源を採用している。
等
入手・プレイ環境
1. DSソフトという事で今となってはかなりお安く入手可能。また、ハード本体に関しても1000円前後で買える事もありリーズナブルの一言に尽きる。
2. PSソフトであるため、3DSや2DSでもプレイ可能。
● 3DSや2DSではDSソフトはすれ違いができない点に注意。
3. Wi-Fiダウンロード通信が既にサービス終了しているため、一部のストーリークエスト・限定アイテムの入手はもうできない。
4. すれちがい通信に関してもプレイ人口の減少から特定のスポットなどに行かない限り難しく、「まさゆきの地図」など名を馳せた地図を入手する事は難しい。
● どうしてもやりたいのであれば交流スポットに行ってすれちがいをするか、もう一台用意して自分ですれちがうかである。
等、往年の人気の火付け役となった機能はほぼ完全に死んでおり、十分に楽しむ事は難しい。
リメイク版
今作はいまだリメイクされておりません・・・・。
今後リメイクがなされるような事があれば随時更新いたしますので、首をなが~くしてお待ちください。
番外編
残念ながら目立つものが存在しておりません。・・・・ですが!
せっかくなので、たびたび言及してきたドラクエ4コママンガ劇場について、ここでご紹介したいと思います!
4コママンガ劇場 発売日 1990~2006年
旧エニックスから出版された一連の書籍。TVゲームのパロディー漫画としての位置づけであり、スターオーシャンやゼルダの伝説。マリオやドンキー、エヴァや女神転生など実に様々なシリーズが存在し人気を博した。この人気がハガレン等を生んだあの「月間少年ガンガン」の創刊を始めとする、スクエニの本格的なマンガ業界への進出のきっかけになったのである。
そしてその始まりにして、筆頭格のシリーズが我らのドラクエ、ドラゴンクエスト4コママンガ劇場である。
興りはロトシリーズの設定集的書籍であるモンスター物語に掲載されていた栗本和博の4コマ。この4コマのコーナーが書籍として独立(元祖ドラクエ4コマ劇場:全20巻)し、ネタバレをしないなどのルールの下盛んに二次創作のパロディーネタが発表された。
著名な作者には、昨年3度目のアニメ化が行われている『魔法陣グルグル』の作者であり「ふんどし」ネタでも知られた「衛藤ヒロユキ」や、「もりそば」や「うおのめ」等の独特なネーミングセンスで知られた、顔ともいうべき存在の柴田亜美。『天空物語』の作者としても紹介した「幸宮チノ」、Ⅹの外伝マンガ『ゆうべはお楽しみでしたね』の「金田一蓮十郎」等がいる。
小説やゲームブックなどと同じく、原作ゲームそのものの描写が細かくなるにつれてそれにのっとった作品を書く事が困難になり、ついに廃刊となった。
ただ、アンソロジーとしてはいまだ健在で、ファンによる同人活動はなおも活発。ドラクエ好きならばちょっとした暇つぶしに読んでみて、ドはまりする事請け合いである。
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